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院内処方
院内処方について
当院で、直接お薬をお渡ししています。
診察を受けた医療機関で薬を受け取ることを『院内処方』といいます。これに対し、診察を受けた医療機関で処方箋をもらい、調剤薬局で薬を受け取ることを『院外処方』といいます。
院外処方の場合は薬局で加算(追加料金)が追加されるため、院内処方より支払いが高くなります。
院内処方、院外処方のメリットとデメリット
- 調剤薬局(院外処方)よりも、自己負担金額が少なくて済む。
- 調剤薬局までの移動や薬が出来上がるのを待つ必要がないため、手間と時間が省ける。
- 診察のお支払いとお薬代のお支払いが1回のお会計で済む。
- 薬の変更追加、日数の調節が窓口で簡単にできる。
- 診療内容をすぐに確認できるため、より的確に薬の飲み方について説明を受ける事ができる。
- 複数の医療機関で処方を受けている場合、一元管理が難しい場合がある。
- 特殊な薬など、院内に在庫が無い場合は院外処方になる。
- 薬剤師による薬を説明と、内服の仕方などの指導を受ける事ができる。
- 複数の医療機関で処方を受けている場合、飲み合わせなどについて説明を受ける事ができる。
- 院内にないジェネリック医薬品を選択する事が出来る。
- 薬局で加算(追加料金)が追加になるため患者様の自己負担額が高くなる。
- 薬局へ移動する手間や薬局での待ち時間がある。
院内処方、院外処方それぞれ一長一短がありますが、当院の外来では患者様の金銭的なご負担を少なくするため基本的には院内処方を行っています。
(院内に取り扱いがない薬を処方する場合や、訪問診療で処方する薬については院外処方を行っております。)
院内処方と院外処方の費用の比較
例:同じ内服薬1種類を月に2回、2週間分ずつ処方を受けた場合
院内 処方 | 院外 処方 | ||
---|---|---|---|
処方箋料・処方料 | 420円 | 680円 | |
調剤基本料・調剤技術基本料 | 0円 | 420円 | |
薬剤調製料 + 調剤管理料 | 1週間 | 110円 | 280円 |
2週間 | 110円 | 520円 | |
3週間 | 110円 | 740円 | |
薬剤情報提供料・指導料・管理料 | 100円 | 150円 | |
服薬・副作用説明 | 0円 | 300円 |
院内処方での1ヶ月分の費用
お薬代 + (処方420円+基本0円+調剤110円) × 2 + 情報100円(月に1回のみ)
=お薬代 + 1160円
院外処方での1ヵ月分の費用
お薬代 + (処方680円 + 基本420円 + 薬剤・調剤520円 + 情報150円 + 説明300円) × 2
=お薬代 + 4140円
※上記はあくまで具体例で、改定やかかりつけ薬局になった場合など、実際にかかる費用が異なる場合があります。
実際の支払う金額は上記金額の1~3割になりますが、3割負担の方は院内処方と院外処方では1000円程度の差が生じます。
さらに院外処方では薬を受け取る薬局がかかりつけ薬局になった場合やジェネリック薬品に変更になった場合、分包や屯用になった場合など、さらに加算(追加料金)がかかります。
当院が院内処方にこだわる理由
以前の日本では、薬の仕入れ値と窓口でいただく売り値の差によって生じる薬価差益という利益が大きかった(30%以上)ため院内処方を採用しているクリニックが多かったです。しかし、現在は医療費の削減の為、薬価改定(仕入れ値の引き下げ)が何度も行われ、そのたびに薬価差益が減っていったため、院内処方を行うクリニックは減り、院外処方を採用しているクリニックが7割程度まで増えています。
院内処方は在庫を抱えてしまうリスクや調剤に必要な人件費、在庫管理の手間や薬を置くスペースがとられるなど、クリニックにとっては院外処方に比べ割に合わなくなっているためです。
多くの患者様は“医院で薬をもらうのも薬局で薬をもらうのも同じ金額だろう”と思っておられますが、『薬局で薬を受け取る方が処方箋料も高く、手数料も3倍ぐらい高くなってしまう』となるため、当院では、患者様の金銭的な負担が少しでも少なくすむように、また、薬局へ移動し、薬が出来るまで待つ手間や時間を減らすために、昔ながらの院内処方を行っています。
加え、当院は漢方内科も行っておりますが、同じ症状や病気であっても年齢や性別、患者様の全身状態、診察での所見の違いによって投与する漢方薬が変わってくるため、院外薬局に在庫がない種類の漢方薬を処方するこが多く、患者様の症状に合った治療を行う上で院外処方では対応が出来ないことがあるため院内処方にこだわっています。